2016.9.9 【大山山行 汗吹く大山詣で】雨は降らなかった!が・・・

2016年度タッチ&ゴー作戦の第3弾は、「大山&蒜山・中国遠征」である。
早朝、大山ロイヤルホテル展望室から大山を見る
当初は、北アルプスの穂高岳(岳沢からジャン経由)もしくは表銀座縦走を計画していたが、相次ぐ台風の襲来と日本列島が低圧帯に入ってしまったこともあり、9月第2週は、九州・中国地方以外は悪天候が続くと予想した。
ということで、出発の5日前、中国地方の百名山の「大山」および二百名山の「蒜山」に計画を変更する。
前日になり、台風13号が関東地方に迫るもなんとか飛行機は飛び、揺れながらも鳥取空港に到着。
鳥取砂丘コナン空港に到着
午後は時間があるので、「鳥取砂丘」とちょっと遠いが同行のH君が所望した「出雲大社」を参拝。
鳥取砂丘です
砂の美術館は、リオのカーニバル
出雲大社
日本一大きい注連縄ですと
大山登山口に程近いホテルに宿泊する。
H君のお気に入りのホテルの夕食

まずは大山である。
写真はすべてクリックで拡大します
今回の山行報告は、あまり報告する内容がないので、少し長くなるが、Wikipediaからの引用で始めることとする。
「大山(だいせん)は日本の鳥取県にある標高1,729mの火山で、鳥取県および中国地方の最高峰である。角盤山とも呼ばれるほか、鳥取県西部の旧国名が伯耆国であったことから伯耆大山、あるいはその山容から伯耆富士とも呼ばれる。古来より日本四名山に数えられた。日本百名山や日本百景にも選定され、鳥取県のシンボルの一つとされている。」
ちなみに日本四名山とは、富士山、立山、御嶽山、大山である。(登山という観点から言うと、他はすべて3,000m峰であり、格落ち感は否めない)

「最高点は剣ヶ峰(1,729m)であるが、剣ヶ峰に至る縦走路が通行禁止とされていることや、古くから第二峰の弥山(1,709m)で祭事が行われたことから、一般には弥山を頂上としている。弥山から三等三角点地点(1,709.3m)や剣ヶ峰、天狗ヶ峰(1,710m)を経てユートピア避難小屋に至る旧縦走路は、稜線が両サイドとも崩落しており通行が禁止されている。これは特に2000年に発生した鳥取県西部地震以降、山肌の崩落が激しくなって危険なためであり、死傷事故も発生している。」
若い頃に来ておけば良かったです。弥山に登れば百名山ひとつ登頂ってことですね。

また、深田久弥氏は、「日本百名山」の92番目の山として大山を挙げている。
「なになに富士ならどこにでもある。大山がそれ以上に感嘆させたのは、その頂上の見事な崩壊ぶりであった。東西に長い稜線は、剃刀の刃のように鋭くなって南面・北面へなだれ落ちている。まるで両面から大山を切り崩しにかかっているように見える」と書いている。
全文を読むと他の百名山の描写に比べ、山の描写は非常に少なく、あとは大山寺の謂れとか「山=セン」の語源とかを滔々と述べている。
ということで、あまり登山の印象は無かったのであろう。
中国地方の最高峰、また古くから信仰の山なので、百名山に選定したのだろうと邪推する。

翌9日。ホテルで朝食ブッフェを鱈腹食べた後、モンベル大山店の近くの登山口へ。
場違いに立派なモンベル大山店
このモンベル大山支店では、前夜、飛行機に持ち込めないガスカートリッジを調達している。
登山口駐車場はほぼ満車
8時前に登山開始。天候は高曇りといったところか。
入山届けを出す
登山道に入る
ひたすら階段を登る
階段と木道と泥道の登山道をひたひたと登る。
平日にもかかわらず、かなりの数の登山者に出会う。
修験僧のような恰好をした若者にも出会う。
ただ、ひたすら樹林帯の中を登る。展望はほとんどなく、暑い。汗が吹き出る。
ひたすら樹林帯を登る
日も差さない樹林帯を登る
 6合目避難小屋まで着く。大山北壁の絶好の展望地ということだが、ガスに包まれ、ほとんどその威容は見えない。
六合目避難小屋に到着
大山北壁は雲に呑まれている
トリカブトが奇麗だ
ふたたび、ひたすら樹林帯を歩く。
しかし暑い。気温より湿度の高さに参った。
今年の山行の中で、最も汗だくとなる。
雨の中を歩くのと変わらない状態である。
ガスの中を木道を行く
ダイセンキャラボクの群生地
八合目を過ぎると「ハイマツ」と見まがう「ダイセンキャラボク」の間に木道が整備されている。
1,500m程度の標高では、「ハイマツ」は生えないのである。森林限界も越えていないし。
少しだけ花も咲いている
ホタルブクロ
ノアザミ
頂上はもうすぐだ
頂上直下の立派な案内図
霧の向こうが山頂だ
11時前に大山の頂上に到着。
大山頂上にて(本当は弥山のソバのプレートです)
いろんなものが見えるようです。晴れていれば
 頂上は立派な木製の休憩所となっており、多くの登山者が休んでいる。
周囲は、雲に覆われ、残念ながら展望は全くない。
剣ヶ峰へ続く稜線が、見ものであったのに何も見えない。
時折、雲が薄くなる。
晴れるのを待って1時間半も山頂でゴロゴロしていたが、遂に晴れず。
時折、一部分だけ晴れ、期待を持たせるが、
コーヒー飲んで、ひたすら晴れるのを待つ
主稜線方面 なんにも見えないけど
頂上には「大山 1710.6M」の立派なプレートがある。
そのプレートのすぐ後ろまで、山の崩落が進んで来ており、立ち入り禁止のロープが張ってある。
実は剣ヶ峰(1,729m)は立ち入り禁止の上に、弥山山頂(1,709.4m)もここではない。
人工的に作られた大山山頂であります。
立派な頂上の設備、整備された木道も頂上崩落へのせめてもの対応なのであろう。
大山頂上のプレート
余談だが、大山には「一木一石運動」なるものが提唱されており、登山者が一人一つずつ石を持って山頂に登って、それを山頂付近に置いてくるという大山の山頂を崩落の危機から守っていこうという取り組みがなされている。

12時を廻るも、晴れる気配もないので、下山開始である。
木道、階段をひた走り、行者登山道へ入る。
暫くすると大きな涸れ谷に出る。
こんな山道が続く
大山寺方面に方向転換
涸れ谷を往く山岳パトロール
大山北壁が雲の合間から見えてきた
この稜線がかつての縦走路だ
ここで大山を見上げると、本日はじめて大絶景を観ることができた。
ここだけ見れば、穂高の岳沢か涸沢かと思うような景色である。
主峰の剣ヶ峰(1,729m)もはじめてその姿を現す。
今は崩落のため立ち入り禁止となっているが、かつては、あの主稜線を縦走できたのである。
大変残念である。
あっという間に曇っちゃう
その後、大神山神社奥宮と大山寺を参拝して、3時前には登山口まで戻ったのであった。
大神山神社奥宮
奥宮に至る参詣階段
大山山行総括;
・階段、木道が整備されすぎており、登山というより参拝であった。
・展望がなく、しかも暑く、汗だくで疲れた。山行としては面白みに欠けた。
・主稜線の縦走ができなくなった今、登山の楽しみも薄れてきていると感じた。
下界はもう秋の良い天気
大山は、いまだ雲の中だ
<山行記録>
日程:2016年9月9日(金) 日帰り
同行者:Hさん
天候:曇り

当初計画:大山登山口駐車場(8:46)-三合目(8:55)-行者谷分かれ(9:22)-六合目避難小屋(9:37)-発(9:50)-大山山頂(11:10)-(昼食)-発(12:00)-六合目避難小屋(13:00)-発(13:10)-大堰堤(14:00)-発(14:10)-二股(14:40)-大山寺(15:00)

コースレコード:大山登山口駐車場(7:57)-三合目(8:46)-発(8:55)-五合目(9:20)-六合目避難小屋(9:37)-発(9:55)-八合目(10:20)-大山山頂(10:48)-(昼食)-発(12:05)-石室(12:17)-八合目(12:29)-六合目避難小屋(12:44)-行者谷分かれ(12:57)-元谷避難小屋・大堰堤(13:25)-発(13:45)-(大神山神社奥宮参拝・大山寺参拝)-駐車場(14:40)

実歩行時間:4時間40分
大山主稜線と北壁